肩腱板断裂
肩腱板断裂
原因・症状
転倒やひねったなどのケガ、重いものを持ち上げたなどの負荷、野球やバレーボールなどスポーツによる使い過ぎ、年齢的な変化により、肩甲骨と上腕骨をつなぐ腱板筋と呼ばれる筋肉の腱が切れる疾患が腱板断裂です。肩を動かした時、夜間や安静時の痛みに加え、腕が上がらない、力が入らない、動かすと音がするなどの症状が出ます。
診断
レントゲン撮影で骨棘という骨の出っ張りが見られ、腱の断裂が拡大すると上腕骨が上にずれていきます。症状やレントゲンだけでは五十肩や肩関節周囲炎と鑑別ができないため、診断にはMRI検査が必要になります。
治療
症状に応じて、痛み止めや湿布などの薬、滑液包や関節内への注射(ステロイドやヒアルロン酸)、リハビリテーションを行います。これらの治療で痛みや動きが改善しない場合、断裂が大きい場合には手術が必要です。断裂の大きさに応じて、関節鏡を用いた腱板を修復する手術、断裂が大きく腱の修復ができない場合には腱の代わりとして太ももの筋肉の膜を移植する手術を行います。腱板断裂が悪くなると関節が壊れて変形性肩関節症となります。この場合には人工の関節に入れ替える手術が適応となります。