医療法人社団 健整会 米倉脊椎・関節病院

肩関節脱臼・亜脱臼

肩関節脱臼・亜脱臼

原因・症状

スポーツや転倒、転落などで肩関節に過大な負荷が加わり、関節がずれて適合しなくなった状態が脱臼です。もともと関節が緩く不安定な人では軽微なケガや動作で脱臼することもあります。元に戻す整復という操作が必要なものが完全脱臼、ひとりでに整復されるものが亜脱臼となります。脱臼により関節包や靭帯、腱板、軟骨などの組織が損傷します。損傷した組織が修復されないと、軽いケガやある一定の姿勢で簡単に何度も脱臼を繰り返す反復性脱臼となります。

診断

レントゲン撮影で脱臼の状態と、上腕骨や肩甲骨に骨折がないかどうかを確認します。骨が壊れた程度を判断するにはCT検査、関節包や靭帯、腱板損傷の評価にはMRI検査を行います。

治療

脱臼は直ちに整復する必要があります。脱臼を放置すると、整復が難しくなり、さらに神経の麻痺が起こります。整復した後は、三角巾やバンドによる固定を1カ月間ほど行います。初めての脱臼でも骨折がある場合や組織の損傷がひどい場合には手術が必要となります。反復性脱臼は手術が第1選択の治療となります。関節鏡を用いて損傷した軟骨や靭帯、関節包を修復する手術を行います。手術後にはリハビリテーションを行うことが重要です。高齢者の脱臼では、関節の壊れている具合で、人工の関節に入れ替える手術が必要になることもあります。

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